2010/09/30(杉) 切れ目

また明け方に話をしていて
そういえばいつのまにか
夜がかたくなになっていると気づく。
もう4時をすぎても
簡単にゆるんではこないのだった。
明日の朝は雨が降る
ときいている日に
明け方まで起きていて
そのときはたしかに晴れていたのに
ほんの3時間ほどで目をさますと
もう降っている
というようなときに
なんだかその境目をみのがしたことが
とてもざんねんにおもえる。
夜がきもちよかったから
ふらふらとあるいて帰った。
雨と金木犀とすずむし
すっかり秋の夜。



2010/09/29(りんご) いよいよ

風邪をだましきった!
ひさしぶりの勝利。
数週間にわたって放置していた
部屋のちらかりに別れをつげる。
やっぱり部屋というものは
片づいているほうが気分がいいなあ。
ものもこわれないし
なくならないし。
がんがん音楽を鳴らせるようになったので
そうじもちょっとたのしい。
明け方に話していたことが
ちらちらと夢にあらわれていたようで
なんだかふしぎな眠り。
つづきを見ていたような
なにかのぞんでいることのような。
そういえばこのあいだは
あこがれのひととついに共演する
という夢をみていて
でも袖で話をしていていつまでも
演奏のシーンにならない。
けっきょくそのまま夢からさめる。
本番にとっておけということだとおもう。



2010/09/28(段菊) こそ

今日こそは部屋の掃除をして
温泉にいこう
とおもっていたけれど
両方挫折。
全然気の抜けない日がつづいている。
気の抜けない
というよりは
おぼえることが多い。
ひさしぶりのまばらリハ
お互いに多少の変化をかんじる。
わたしたちはそれぞれに
ふだん別々のことをしているにちがいない
けれども
音楽に毎日向き合っていることはおなじで
底のところでは行き来している。
そういうのがとてもおもしろい。



2010/09/27(萩) 到来

いよいよ風邪をひきました。
それはさておき
昨日の深夜から朝にかけては
なんだかすごかった。
前々からうわさに聞いていたひとに
ついに遭遇。
そのひとはアイルランドに縁あるひと
しばらく遠巻きに眺めていたのだけど
コンサーティーナを弾くといったら
いっしょに演奏することに。
どうしていいものかわからないが
受けて立つしかないので
夢中で弾いた。
そこに至るまでそうとう飲んでいて
ちょっとふらふらだったくらいなのに
そのひとのギターからなんともいえない
ものすごいちからが流れ込んできて
弾いているうちに血がぐるぐるめぐり
酔いはさめて体温があがった。
弾き終わって
からだがあつい
といわれるくらいだった。
きっとアイルランドに行ったら
こういうのを毎日やるのだ
とおもわせるようなやりかただった。
そのひとはわたしの目の前で
くりかえしおなじ話をして
ぐいっと手をひっぱった。
このひとはきっと若い頃
こうやって誰かに手をひっぱられて
それをわたしにもやろうとしてくれている
そんな気がした。



2010/09/26(モミジアオイ) 雨の動物園

歌詞が書けなくて予定をひとつ断念。
最近こんなのばかりです。
お店に入るとすでにセッティングが済んでいて
大作の予感がただよっていた。
雨の動物園をテーマにつくられた物語に
ナレーション、生演奏とDJ
オリジナルとカバー曲をおりまぜて添える。
演奏しながら、お客さんの集中力がすごい
みんな耳をすませて
それぞれの雨の日を描いているのだとおもうと
なんだかぞくぞくした。
こういうことを自然にうけとめる
このお店もすごいのだし
集うひとびとも。
細かいミスはありつつも
みんなによろこんでもらえて
なによりとても濃い、良い演奏になった。
わたしも自分がこういう企画を
立ち上げる側にもなりたいとも。



2010/09/25(ふじばかま) 美術館

かれはいつだって手を抜かない
けれども
今日はほんとうにちからをこめていた。
なにもかもをひとりで仕切って
お客さんにもスタッフにも気を遣う。
そういう態度が音楽にもにじんでいて
すべてがお客さんにつたわっている。
じぶんからいいムードをつくりだす
それがどんなにむずかしいことか
よく知っているから
こころから尊敬する。
だからわたしはこの場にいるときは
最高の飛び道具になりたい
とおもった。



2010/09/24(オレンジ) 90年

90年代という時期が
それぞれのひとにとってどうなのか
というかそもそも年代という概念が
わたしにはやっぱり希薄です。
でもたしかに
年月がよこたわっているというのはある。
それでひとの思考の方向があったり
音の流行があったり
もっといえば機材の面でだとか。
終わったあともいろんな話をする。
どうにもならない違いと
どうにでもなる違い
わたしはすこしまちがえていた気がする。



2010/09/23(イチイ) 事件

昨日みのがしたライブが
なんだかすごかったみたいで
それはそこにいなければわからないこと
どんなだったのだろう!
わたしはそのころ地元で飲んでいた
近所に住んでいるともだちが
もうすぐ引っ越してしまうので
川崎飯店おさめ。
おなかがやぶけそうなほど食べた。
そして気がついたら4時間近く経っていて
いよいよ体内時計がおかしい。
ライブを観に行ってすばらしい演奏に出会う
というのはきっと
幸運な事件のようなもので
たとえばちょっと気が向かないとか
お金がないとか天気がわるいとか
そういうことすべてひっくるめて
そこにいたひとだけがあじわう幸運。
明後日みんなにそう思ってもらえるよう
今日も嘉風くん集中リハ。
長いステージをたのしんでもらえるといい。
しかしすぐそこに風邪の気配。



2010/09/22(リコリス) まんきつ

曲ができたところで
歌詞はそうそうかんたんには書けない
がなにせ今日録らねばならないので
必死にしぼりだす。
日頃からこれくらいの必死さがないと
たぶん曲なんて完成しないのだ。
おもったよりかっこいい曲になった。
わたしはほんとうはギターが弾きたいのかも
なんてまたぶれている。
もちろん弾きたいのだけど
それはしないにしてもきっと
ウクレレらしさをわすれてはいけない。
録音のあいま、普段はあまりなじみのない
大町近辺を散策。
おもしろそうな店とひとがたくさん。
一年間ひたすら絵を描いたひとの
個展におじゃまする。
まさにそういう気迫が絵にはあって
しかも数がたくさん。
逃げ場をつくらないひとのちからを
また目の当たりにした。
夜になって気になっていたひとから
元気そうに電話があり
たのしそうな話が舞い込む。
わたしからもたのしそうな話を提供
ふたりして電話越しにもりあがる!
来年の暮らしがとてもたのしみ。
すぐにでもとびたってしまいたいけれど
おとなにはいろいろ段取りがあるのです。



2010/09/21(コルチカム) 寝

ふつかぶん取り戻すように
よくねた。
しかし夜になって気づく
寝ている場合ではなかった!
欲にまかせてあそびすぎました。
時間はたいせつなのだなあ。
同時進行であれこれすすめる
曲も一曲できた
やればできるものです。
だいじなことをちゃんとわかっているひとは
ぱっと見おかしなことをしているようで
やっぱりすごくしっかりしているし
みんなそっちへひっぱられていく。
ぶれてばかりいるから
なんだかあこがれてしまうけれど
わたしにもあるはず。
ああ、おどりの音楽をやりたい!



2010/09/20(ローズマリー) 10分

飲んでいたらまた
朝になってしまった。
ぼやぼやしてばかりいるけれど
いまのわたしには決めなければいけないこと
たくさんあるのだった。
10分だけ寝てカレーを売りにゆき
帰ってお風呂にはいって
また藤沢にとんぼがえり。
どっちが家だかわからない。
ほんのすこしだけみたライブが
とてもよくて
間に合わなくってくやしい。
みんなのすがたがわたしの背中をおす
結局これだけはやめられないのだと。
帰るのがめんどうになってまた朝。
おっしゃるとおり
ただ飲むのがすきなだけなのです。
心配してくださるみなさまごめんなさい。



2010/09/19(おみなえし) 通し

日曜日に向けて動物園リハ。
こんどは架空の動物園をえがきます。
なんだか動物園づいている。
おもったよりずっと濃厚で
おひろめがとてもたのしみ!
長時間の練習を経て
藤沢でお茶漬けをたべながらおしゃべり。
またすこしひさしぶりの相手だったので
うれしくて気づいたら終電をのがす。
あれっ。



2010/09/18(おじぎそう) 補色

ひさしぶりにいつもと
ちがうところで朝を迎える。
ひさしぶりに会えたから
うれしくってはしゃいでしまった。
ひさしぶりついでに
海外に武者修行にでかけていたともだちが
数ヶ月ぶりに帰ってきたとのしらせ。
さっそくのみにいかなくちゃ。
まピンクの画面を凝視していたら
目のまえがみどりいろ。
これが補色というものでしょうか。
なんだかものすごく
カオマンガイたべタイ。



2010/09/17(みせばや) ふね

がっつりとしたリハを途中で
抜けさせてもらってまでむかった
船着き場にとうちゃく
着いてひといきついてから
来るべき時間は2時間後だったと気づく。
おっしゃるとおり、あほ。
ちかくに庭園を見つけて行ってみるも
日が暮れてきて閉園。
門のむこうのきれいな芝生を
うらめしげに眺めて帰る。
けっきょく近くの港で
船が出たり入ったりするのを眺めるうちに
あたりが浮かれたひとでいっぱいに。
納涼船がでた。
それにしても船にのっても
海風にあたらないと海にいる気がしない。
せっかく海をすすむのに。
ひさしぶりのともだちに会えたので
まよわずのみに出かける。
いろんな場所でいろんな話をする
おもいきって言ってしまったら
胸のつかえがとれたような気がして
また前をむいてうたえるような。



2010/09/16(ほととぎす) 転機

とつぜんに時間ができたので
いそいで髪を切りに行く。
いつもの梶原さんがなぜか
いつも以上にはりきっているように見えて
ぼんやりとそれを眺めながら
後半戦にさしかかったあたりで
最近のあれこれの変化を話すと
やっぱり!転機だあ
今日はそういう日だとおもって
わたし気合い入ってたんですよ
がらっと変えて帰さないととおもって!
気づいてました?
といった。
毎日ひとをみている美容師さんには
特有の超能力があるのだ
と梶原さんをみているとよくおもう。
それにしてもアイルランドの
話をだれかにするとふたりにひとりは
なんだかアイルランドに縁がある。
そんなに近い国だとはおもっていなかったのに。
梶原さんと、ご主人の
出会いはアイリッシュパブで
ご主人はアイルランドがだいすきなのだそうです。



もどる