2004/10/15(新聞少年の日)ひとつき

それはたったそれだけの
わたしとともだちが会わずにいた時間の
半分にも満たない。
その間のめまぐるしい変化に
すこしびっくりした。



2004/10/14(PTA結成の日)発見

またまた指摘されて気づいたけれど
渋谷って谷だった。
駅から外に向けて坂道ばっかりで、全部上り坂。
名前ってすごいなぁ。
名前はつけるのもたのしいし
誰かの名前を呼ぶのもたのしい。
どちらも愛をかんじる。
たまに呼び方を変えるのもたのしい。
うわぁ。
それにしても初めての場所は
なんにも起きなくたってたのしいなぁ。
パンがおいしかったりするのも。



2004/10/13(さつまいもの日)ふらふわ

ふらふら
ふわふわ
なにもないところをみている。
ほんの一瞬前に考えていたことを
つぎの瞬間ぜんぶわすれてしまっていたりして
思考のまとまらなさを思い知る。
うーん。
でもつらかったりくるしかったりは
不思議としない。
あたたかいきもちがいっぱいだ。
よかった。



2004/10/12(パンの日)風に乗って

そういえば昨日みたもののひとつに風船があって
それはかっぱの顔をして空へ吸いこまれていった。
地上ではちいさな兄弟のうちの弟がしっかりと
風船をにぎりしめて大泣きしていた。
どうやらお兄ちゃんが飛ばしてしまった弟に
風船をゆずったらしかった。
かわいいなぁ。
そういえば風船は風の船だ。
中には風というか空気がつまって
外から風をうけてゆらめくのなら
それなら
ひもがついているより飛んで行ってしまうほうが
ぴったりかもしれない。
でも誰かの風船が舞い上がったときはいつも
わあっていうまわりのみんなのかなしげなため息が
きこえる気がする。



2004/10/11(リンゴの唄の日)しずかな

いつだってわたしは
わたしにはもったいない言葉ばかり貰ってしまう。
ような気がする。
まっすぐなもの。
わたしはそうやって向けてもらえるきもちの
ことばのうちの
どれくらいを。
わたしはちゃんと返せているのだろうか。
きもちはちゃんと伝えられているのだろうか。
でもまだなにもかも時間が全然たりないことだけはわかる。
こうしてここに書いてしまうことだって
ほんとうはすごくずるいことなのかもしれない。



2004/10/10(空を見る日)起伏

23歳になった。
みんなにたくさんのありがとうを言いたい。
覚えやすい日にちのせいか、たくさんのひとが
おいわいの言葉をかけてくれる。
そのきもちが、とてもうれしい。
こころのこもったおくりものも。
今日はうれしいきもちで眠ろう。
よろこびをめいっぱい感じられるようになったぶん
このところはかなしいときやがっかりしたときにも
おおきくがくりとおちこんでしまう。
でもそんなのにまけないで、これからは
たくさんのがっかりも包み込んで
きらきらに変えてしまえばいいのだ。
そうできるちからがいつか宿ると
今はもう信じられるんだ。



2004/10/09(道具の日)あらし

あらしがきた。
いろんなものを巻き込んでうなる風。
すべてを洗い流してしまいそうな雨。
ちからづよい時間が通り過ぎたあとに
雨がやんで、空を見上げたら
雲が。
低く流れて渦を巻くのがわかった。
ものすごい空だった。



2004/10/08(木の日)出会い

ふらふらと歩き回っていたらふいに
とてもとてもいとしいものに出会ってしまった。
どう考えてもすてきにしか思えないそれは
あらゆる角度からアピールしてくるので
うーんどうしよう。
手に入れる勇気はすぐには湧かなかったけれど
きっとその日はすぐ近くに引き寄せられる。



2004/10/07(獄中作家の日)ジョアンふたたび

むむむと念が通じたのか今日も綺麗に晴れた。
そうとうがつがつ歩いて皇居のまわりを半周と
庭の中をすこし探検、武道館までたどりついた。
皇居って、でかい。
あちこちに冬のしるしがちりばめられていて
それはしろくひかるそらだったり
あかくてあおい夕焼けだったり
きゅんとなるブレーキランプだったりする。
一年ぶりに聴いた彼のうたごえは
どこまでも自由でふかく
あたたかくわたしたちをつつみこむ。
ああ。



2004/10/06(土の日)夜空

こんな川崎だって、真夜中なら
結構きれいな星空がみえる。
見上げたら今日は絵に描いたような
下弦の月がくっきりと光っていた。
ああ、よかった。
今日は一日バイトだと思って油断していたら
ともだちは三人もきてくれたし
社長は焼肉をごちそうしてくれたし
予想外のもりだくさん。
みんなありがとう。



2004/10/05(レモンの日)あきさめぜんせん

かどうかはしらないけれど
毎日毎日雨は降り止まない。
雨だって風情があってすてきって思いたいけれど
生活するにはやっぱりちょっとな。
バイトも暇になってしまう。
雨は降るたびにそこらじゅうの空気を
入れ替えて冷たくしてゆく。
夏の気配はもうない。
青空が見たいなぁ。



2004/10/04(イワシの日)あきらめ

ようやく自覚した。
わたしはカレーがすきなのだ、きっと。
だって毎日毎日カレーにまみれて働いて
なおカレーがたべたいのだから。
今だって指先にはカレーの匂いがのこっているのに
それでもカレーがたべたいのだから。
うーん、なんだかざんねん。



2004/10/03(登山の日)

昨日は大人の世界に首をつっこんだ。
ママさんという役柄はすごい。
小さいながらも、店の中すべてみわたして
気を配る。
グラスは常に空にならない。
カラオケの間奏には拍手。
トイレから出たらおしぼりを手渡す。
そして常に笑顔をわすれない。
すごいひとだ。
今日は一日おさけにのまれて気分が悪かったけれど
やっぱり卓球はたのしいのだった。
バッティングもたのしいのだった。
みんなでかこむ焼肉もたのしい。
なによりこうしてただ集まって
げらげらわらって過ごせることで
わたしにはまだスナックは必要ないなぁ
と思うのだった。



2004/10/02(望遠鏡の日)大記録

今日は一日中彼の話題でもちきりだった。
記録って、形をとって目に見えるものではないけれど
そのひとの毎日の積み重ねを反映する。
それを声を大にして讃えるなんてすてきだ。
イチローのことを考えるといつも、どこかで読んだ
彼の小学生の頃の作文を思い出す。
そのうちの一文がすごく印象的で
「ぼくの将来の夢はプロ野球選手になることです。
ぼくは365日中360日はきびしい練習をしています。
だから絶対になれるとおもいます。」
こういうちからづよさが、きっと
彼をここまで支え続けたのかもしれないと。



2004/10/01(土地の日)西武ドーム

そこは一面のみどりいろで、大きいようでちいさく
まぶしくにぎやかな場所だった。
試合が始まる前に子供たちが差し出すタオルやボールに
フェンス越しにサインする選手たちの姿を見て
こんなふうに大人のやっていることを直接
子供たちが夢中になって応援したり追いかけたりするのは
他にはあんまりないことかもしれないなとおもった。
どちらのファンでもないつもりだったけれど
いつのまにかすっかりかたよってしまっていた。
今日はおもいがけず野球以外にもたくさん
すてきな空や森やにわとりや
水面をすべる鳥
空をすべる鳥
UFOにも乗ったし
あやとりもいくつか思い出して
贅沢な一日だった。



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